なにぬの屋
@mrjackson

おんちゃんとなにぬの屋

昨日はひとり語りの大先輩おんちゃんこと横山貴央さんの葬儀…余命を宣告されてからも舞台に立ち続けた66歳
宮城出身のおんちゃんは震災後すぐの3/20には被災地へボランティア公演する為の支援金を集め始めた。その後もひとり語りのチャリティ公演を何度も開いて集めた支援金には1万円札が何枚も…それだけすごい語りなんです
公演後の交流会では「原発いらねぇ」と声を振り絞って歌っていたおんちゃん
まがった事大嫌い、優しく厳しい人
おんちゃんの語り「高瀬川」を見たい為に旅公演に同行させてもらった時の事
新幹線の自由席は満席で通路に立っていた…その車両に4人分の座席に足をあげ二人で占領してる男性がいた…それを見たおんちゃん「年寄りが立ってるのに何やってんだ、足を下ろして席空けろ」とピシャリ言って二人分空くと近くの女性二人を座らせ自分は立っていた
車両内はしんとしてしまい、女性も気まずそうだったけど^_^;今こういう事を言える大人は少ないですよね。いや、どう見ても体格のいい男性二人に後先考えず言っちゃうのは「大人」にはいないかも…おんちゃんは少年のような青年のようなまっすぐさ真面目さがありました
「被災地では必ずお芝居が必要になる。笑いや癒しももちろんだけど、人生に向きあうような心に染みる本物の芸術が必要とされる時期がきっとある」
「東北は伝統芸能の宝庫、東北人は口には出さないが生半可な芸では通用はしない、尊敬の気持ちを持って行け」
それを聞いて私は急に怖くなり「なにぬの屋の芸じゃまだダメだ」
…と言ったらピシャリ「そんな事言ってる暇があったら稽古しろ」
ひとりの稽古は辛い…ついつい早めに切り上げたくなる…でもこれからはおんちゃんが天から見てる…
ヤバい^_^;どんな演出家より怖い…ありがとう、これからもよろしく(*^^*)おんちゃん