なにぬの屋
@mrjackson

zoom(オンライン)による出演と「生きる」っていうこと。

コロナショック以降、生活や価値観が変わってきて、対面して直接会うことが制限されていたり、心配だという場合に、「オンライン配信もあります!」が普通になって来ましたね。zoomというビデオ電話をつかった会議ツールももうだいぶ普及。(ネット環境に詳しくない私ですが、実はイラクの平和支援に関わってきたので、zoomだけはコロナ前から使っていたのでした)

 

なので、そのイラクの平和教育に関わるピースセルプロジェクトで4月から隔週で取り組んできたのが、zoomによるオンライン読み聞かせ。日本語、アラビア語、クルド語、英語、韓国語などの絵本をそれぞれ母語にしている読み手さんが読みます。私はもっぱら紙芝居担当。海外の人は紙芝居を見るのが珍しかったりもして、だいたいは短い可愛いお話なんですが。先日は、ちょっと重厚な物語を読みました。童心社さんから出版している小川未明さん原作の紙芝居「のばら」です。(これは私のボランティア活動なんですが、オンラインでの読み聞かせということでちゃんと許可を得ています。)

その「のばら」はどんな話かというと、ある国境の二つの国のそれぞれの兵士の交流と悲しい結末です。つまり、戦争はいけないという結論?…まぁ、そうなんだけど。でも教訓めいたことがなく、そして切ない。私はこの物語を読むのには、一人では読めないなぁ(伝えられないなぁ)と思いました。そこで、若き紙芝居師(紙芝居発祥の地で母の後を継いで活動している)三橋とらちゃんに共演してもらいました。いや、三橋とらちゃん一人で読んだ「のばら」はとても素晴らしく、とらちゃんなら一人でも伝えられる人。だけど、「のばら」は二人の兵士が出てくるので、どうしても二つの声でやりたかった私からラブコール。快く受けてくれたとらちゃん、ありがとう。

読み終わった途端に、あぁこの話を紙芝居に残してくれてありがとう童心社さん!て思いました^^そして、とらちゃんが紙芝居やこの作品にかける想いは、私なんか到底およびもしないもの、とても地に足のついたもので。私もしっかりしなければと思い直させてくれました。


話は飛びますが、この配信日が18日で、その次の次の日の20日、今度は私は、難病児のためのオンラインスマイルデー(主催は東京おもちゃ美術館さん)の撮影でした。これもなにぬの屋で30分時間をもらったのだけど、いやいやこれは、クラウンヤマちゃんとやりたいと思い、またもやラブコール。もう私って他力本願^^;


写真を見てもらえばどれだけ、私がクラウンヤマちゃんに影響を受けて楽しく芸が出来たか(あっ、ヤマちゃんのは芸だけど、私のは芸じゃないです^^;おしゃべりみたいなもの)わかってもらえる。で、最後は、サイレント紙芝居「シルクハット」を!サイレントだからセリフはないけど、二人で反応してお客さんと共有しながら、音楽や効果音をけんけんくじらとただじゅんさんに入れてもらうというぜいたくな撮影でした。これはオンラインスマイルデーの9日のプログラムになります。ぜひ、障がいを持つ方とそのご家族で興味をもった方いたら申込みくださいませ。

https://home-from-home.jp/systems/wp-content/uploads/2012/10/2020smileday-web.pdf

クラウンヤマちゃんは、「空の村号」という舞台作品で共演した俳優さんだけど本業はクラウンでその技と心は超一流。
https://www.youtube.com/channel/UC4JBRijb_hAB0OtvK0oJNew/featured
↑ヤマちゃんのyoutube チャンネルのタイトル「胃がんを宣告された道化師 道化師としての生き方」 で公表している通り現在闘病中なヤマちゃんのつぶやきにこんなのがあった。「人生は楽しむものだ」

私の中で「のばら」となにぬの屋と なぜ 子どもたちへ届けるのか?何を届けるのか?つながったような気がした。
私は普段からちょっと性格卑屈な人で^^「人生は楽しむもの」ってそんな言えるような境地へはなかなかいけない。人生最大の困難にあってもそう思えるのか。はたまた人間は、誇りやアイデンティティや尊厳や色々譲れないものが他にあるかもしれない。けど、まわりまわって「人生は楽しむもの」ってほんとうにそう思えたら、そう伝えることができたら…
戦争やいじめや自殺しなきゃいけないくらいの生きづらさ…が世界からなくなるかもしれない…

人間の力ではどうしようもできないことを前にして、あ~~~て思う事もいっぱいある最近ですが。そのくらい、この二日間の出来事は大きかった。とらちゃん。ヤマちゃん。みんな。ありがとう×1000^^