なにぬの屋
@mrjackson

にわかお遍路さん

にわかお遍路さん
にわかお遍路さん
「花いちもんめ」という一人芝居をやりませんか…と言われたのは、もう2年以上前。宮本研さんの作品は読んでいたものの「花いちもんめ」は全く知らず、当然内容も知らないまま…やってみたいです…と答えてから、実現は先送りになっていたのですが、9月から、稽古に入りました。
母である女性が一人称で淡々と語っていく、私にはちょっと難しいかなという作品。その女性はお遍路姿で現れます。
そこで私も、機会を見つけてお遍路に行きたいと思っていました。
ちょうど別の仕事で関西まで来たので、たった2日間だけど徳島に渡りました
さて一番札所
手水のところに、手を乾燥させる、よくトイレに付いてるヤツがある(笑)
日曜日なので人出も多かった
演出の福島さんが、遍路用品一式揃えてくれたうち、白衣と菅傘と輪袈裟を持ってきた私でしたが。とにかく恥ずかしくて(´Д`;)
とうとうかばんの中から出さずにお参りしました
ただの観光客ですよ!的雰囲気を出すため、人が来ると、わざと携帯電話を見ちゃったりして(>_<)小細工!? なんて、自意識過剰な、なんて、小さな奴なんだろう…私。 だって、3番までの歩き遍路道、誰も歩いてお参りしてないんだもの。皆、バスかマイカー。 それに、私は何を隠そう、星が5つつくくらいの「人見知り」。とくに初めての土地では貝のようになりますからね(>_<) 心和む出会いや地元の方とのふれあいなんてないまま一日目終了(^-^)/劇団で旅慣れているのでビジネスホテルで缶ビール(笑) 2日目は阿波の人形浄瑠璃を見て(これも作品に出てくる)、母と子の人形と記念撮影。やっと地元の方と口を聞く…。「徳島に住んでてもお遍路には行った事はないんですよ。」と言っていた。 戯曲に出てくる、どうやら海が見える遍路道ってどこだろう? ここらへんかなと行ってみた19番立江寺。…は、違ったみたい。小高くないから海見えず(>_<) でも、お参り。ちゃんと白衣を来てお参りしよう…そうそうお経の本を買おうとやっと気持ちが落ち着いてきた お店の人に、お経は覚えて言うのか尋ねると、全部はとても無理だから、これとこれとできたらこれ、としるしをつけてくれ、「誰か読んでるの聞いて、ついて言ったらいいわ」(笑) (真言宗のではない)家から持って来た数珠でいいのか 聞くと「いいんですo(^-^)oいいんです。普段拝んでいるもので」 「それにこの白衣着るのはなんやら勇気がいるでしょう?私もそうですわ。お寺の中ならまだしも、一般の道は得にね」と、まるで私の心が読めたのか? でも、私だけじゃないんだぁ(^-^)という事を教えてくれてほっとした 「そのうち自然と白衣着ても恥ずかしくなくなったり、静かにお祈りしたい気持ちになりますよ」とも言ってくれました 芝居で取り組む事になったから行っただけの「にわか遍路」 でも、普段拝んだりしない私が、手を合わせてみると、こんな気持ちになるんだ…とか、自分の心の変化が見える、自意識やら小さな自分も手に取るように見える、さすが修業の場。 「今度時間を作ってちゃんと来ようかな」とつぶやく私に 最後にお店の方が 「なら、来年あたりなぁ(笑)」 行っちゃうかもo(^-^)o